Project/Area Number |
07770232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
劉 永春 北海道大学, 免疫科学研究所, 講師 (00261355)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 免疫強化剤 / ハンタウイルス / ウイルス感染 / ウイルスワクチン |
Research Abstract |
ウイルスワクチン開発の難点として、ワクチン接種による自然流行やアレルギ誘導などの副作用、または、ワクチンの免疫原性の弱いことが挙げられる。このため、より安全で有効な免疫強化剤の開発及び応用が必要となっている。さらに、一部の感染症では、免疫機能の未成熟な幼若個体や免疫機能の欠損あるいは抑制状態の宿主において、重篤な疾患を引き起こす例の多いことが知られている。このような感染症においては、宿主の免疫能を増強することによって感染に対する抵抗力を増すことが必要となる。 ハンタウイルスは免疫機能の未成熟な宿主にのみ重篤な感染を引き起こすことから、幼若マウスを用いた感染実験モデルを確立し、免疫強化剤[MDP-Lys(L18)]による非特異的なウイルス感染防御効果を検討した。その結果、MDP-Lys(L18)の投与はハンタウイルスによる致死的感染を有意に防御し、その感染防御効果は予防及び治療的な面で有効であることが明らかになった。さらに、MDP-Lys(L18)による感染防御効果の作用機序を調べたところ、MDP-Lys(L18)は宿主の造血作用やリンパ球の幼若化を増強することにより、感染初期においてウイルスの増殖を顕著に抑さえることが判明した。 更に、ハンタウイルスの組み換え核蛋白(Nucleocapsid protein)及び不活化ワクチンを用い、これらのウイルスワクチンによる液性及び細胞性免疫誘導に及ぼす免疫強化剤[B30-MDP]の増強効果を検討した。その結果、B30-MDPは、いずれのワクチンの免疫原性を増強し、IFA(Indirect immunofluorecent antibody)及び中和抗体の誘導を高め、なお、ハンタウイルスに対する細胞性免疫能を強化することが明らかになった。
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