Project/Area Number |
07770246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
穂積 勝人 東海大学, 医学部, 助手 (30246079)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | T細胞 / TCR / CD3 / 分化 / 胸腺 / 遺伝子再構成 |
Research Abstract |
申請者はT細胞系列分化決定およびTCR遺伝子再構成を含むT細胞初期分化の機構を解明することを目的として、マウス胎仔胸腺より、TCR遺伝子再構成を起こしていない、T細胞への分化能を保持したプロT細胞を同定し、その性状を詳細に検討した。その結果、1,TCRβ遺伝子のgerm-line転写、2,TCRβ遺伝子の脱メチル化、3,CD3の転写および細胞内での蛋白質発現、4,Ly-1抗原の細胞膜上への発現がTCR遺伝子再構成に先行して現れることが判明した(投稿中)。特にTCRβ遺伝子のaccessibilityとの関連から、TCRβ遺伝子の転写産物およびその誘導機構について調べたところ、germ-line転写産物はDβ領域上流およびDβ-Jβイントロンから転写される少なくとも2種類が見出され、さらにその近傍にT細胞特異的転写因子CATA3、TCF-1の結合配列が存在し、そこに結合する蛋白質を同定した。その中で、T細胞特異性の非常に高いGATA3に注目し、そのT細胞分化におけるマスター遺伝子としての可能性を追求するため、未熟B細胞株にGATA3遺伝子を導入し、上記の4つ現象を指標にT系列への分化進行を調べたところ、TCRβ遺伝子の脱メチル化が顕著に観察された。その他のマーカーについては現在解析中であるが、GATA3の発現がT細胞分化決定およびTCR遺伝子の構造変化に重要な役割をはたしていることが証明された。今後はTCRの発現に重要と考えられる転写因子をさらに導入し、T細胞初期分化の分子機構を明らかにしたいと考えている。
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