Project/Area Number |
07770347
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
中野 英樹 東邦大学, 医学部, 助手 (30266928)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | スーパー抗原 / マウス乳癌ウイルス / 自己免疫 / 抗原提示 / H-2^<sx1> / MHC ClassII / I-A / I-E |
Research Abstract |
内在性マウス乳癌ウイルスMtv-2由来スーパー抗原(SAg)の提示能力のあるDDD/1(H-2^<sx1>,I-A^<sx>)及び、提示能力のないB10.S(H-2^s,I-2^s)マウスのI-A_α及びI-A_βのcDNAをRT-PCR法によりクローニングした。I-A_αの塩基配列を調べた結果、I-A_α^sに比してI-A_α^<sx>では、T_<194>がCに、C_<495>がTに変異していたが、アミノ酸配列はsとsxで差がなく、I-A_α^sのアミノ酸配列は既知のものと一致した。従って、I-A_α^<sx>の構造はI-A_α^sと同一であると考えられた。I-A_β^<sx>の塩基配列は、G_<253>がCに変異しており、その結果、Ala_<85>がProに変異していた。I-A_<β28-123>はD1領域と呼ばれる抗原結合部位であり、各MHC間で高い多型性が見られる。しかし、Ala_<85>はマウスのI-A、I-E及びヒトのHLA DR等全てのMHC ClassII_β分子で保存されている。興味深いことに、Mtv-2と構造を同じくする外来性MMTV(GR)由来SAgを低い活性ながら提示できると報告されているI-A_β^fはPro_<83>がSerに、I-A_β^<NOD>はPro_<83>とAsp_<84>がそれぞれHisとSerに変異している。さらに、I-A_βではTyr_<87>であるのに対して、I-E_βではAsnと両者間で異なっている。以上の結果から、Class II_<β83-87>付近の構造がMtv由来SAgの提示に関与している可能性が示唆された。 I-A分子のSAg提示能を調べるため、I-A_α及びI-A_βのcDNAをサイトメガロウイルスのプロモーターを有する発現ベクター(pcDNAIneo)にサブクローニングし、L cellにCo-transfectした。2日後に細胞表面上のI-A分子の発現をflow cytometryによって確認したところ、低レベルの発現が観察された。L cell transfectantにさらにMtv-2SAgcDNAをtransfectし、Vβ15^+T cell hybridoma(KOX15-8.3)とCo-cultureし、その上清中のIL-2量を測定したが、IL-2は検出されなかった。Positive controlとして用いたI-E^k-L cell transfectant(DCEK)は、Mtv-2SAgを提示した。L cellでのI-A遺伝子の発現は、一過性よりも恒常的である方がよい結果が得られると考えられるので、現在、I-A分子を恒常的に高発現する株を作製中である。今後も引き続きI-A分子の構造とSAg提示能について追究する予定である。
|