Project/Area Number |
07770404
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
|
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
北川 真一 関西医科大学, 医学部, 助手 (50247912)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | アンモニア / 神経細胞 / 細胞内塩素イオン濃度 / 塩素イオン / 重炭酸イオン交換系 |
Research Abstract |
1 高アンモニア血症により引き起こされる神経・精神症状の成因を明らかにするため、神経細胞の細胞内塩素イオン濃度([Cl^-]_i)に対する長時間のアンモニア暴露の影響を検討した。 2 胎生17日齢のラット胎児からの脳海馬培養神経細胞を長時間アンモニア暴露し、[Cl^-]_iの変化を塩素イオン感受性蛍光色素法により測定した。 3 細胞外液に 2mM 塩化アンモニウムを負荷したところ、負荷後 12時間以内では[Cl^-]_iの変化はみられなかったが、負荷後 24時間以上では[Cl^-]_iが有意に上昇した。同濃度の塩化ナトリウム・塩化カリウムの負荷ではこの変化はみられなかった。 4 この[Cl^-]_iの変化は炭酸脱水酵素阻害薬であるアセタゾラミド(2mM),及び細胞膜の陰イオン交換系(Cl^-/HCO_3^-)阻害薬である SITS(0.1mM)・DIDS(0.1mM)により抑制された。また蛋白合成阻害薬であるシクロヘキシミド(0.5mg/ml),核酸転写阻害薬であるアクチノマイシンD(1mM)によってもこの反応は抑制された。 5 以上の結果より、アンモニア長期暴露は細胞内の遺伝子発現・蛋白新規合成を介して細胞膜での塩素イオンと重炭酸イオンの交換を促進し、細胞内塩素イオン濃度の上昇を引き起こすことが示唆された。 6 上記の結果について第68回薬理学会総会シンポジウム、第31回日本肝臓学会総会及び第19回日本神経科学大会において発表済み又は発表予定である。
|