Project/Area Number |
07770442
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
|
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
入江 正洋 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助手 (00248593)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 気管支喘息 / 即時型喘息反応 / 遅延型喘息反応 / 睡眠 / REM睡眠 / 日内リズム / 視交差上核 / platoform法 |
Research Abstract |
4週齢SPF・BNラットに対して卵白アルブミン(OA)による感作を行い、BNラットの喘息モデルを作成した。このラットを用いて、睡眠、日内リズムに関する実験を行った。 睡眠に関する検討では、従来からの研究課題であるREM睡眠と夜間喘息との関連性を解明する手がかりとして、ラットを、platoform法(水槽の中に円筒形の台を置きその上にラットを乗せる方法で、REM睡眠時には筋弛緩により水中に落下するため主にREM睡眠が遮断される)によってREM睡眠を中心とした睡眠遮断を行う群と、円筒形の台を大きくして睡眠は可能となるものの同様な行動制限を受ける群、通常の飼育を行う群に分けて3日間実施した後、OAによる吸入誘発を行った。その結果、REM睡眠遮断群では、他の2群に比べて即時型反応(IAR)における血中ヒスタミン値や、遅延型反応(LAR)における気管支肺胞洗浄液中および気管支肺組織での好酸球の浸潤が有意に抑制され、しかもコルチコステロンの影響をあまり受けていないことが判明した。つまり、REM睡眠を中心とした睡眠奪取により抗原誘発時のIAR、LARは共に減弱し、それは必ずしも拘束ストレスの影響によるものとは思われないことが示唆された。 次に日内リズムの検討では、組織学的に視交差上核の両側破壊を確認でき、かつ行動量(SCANET MV-30,東洋産業,による)の明暗リズムも消失した視交差上核破壊群と、視交差上核に電極を挿入するだけで破壊は行わない偽破壊群、および対照群の3群で、OA吸入後のIAR、LARを比較したところ、IAR時の血中ヒスタミン値は、破壊群では他の2群に比べて有意に低値であり、気管支肺組織中の好酸球も同様な傾向を示した。すなわち、喘息患者では正常人でもわずかながら存在している日内リズムが増強した状態とされているが、今回の結果より、日内リズムの崩壊により喘息反応は減弱する可能性が示唆された。
|