Project/Area Number |
07770497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
清水 寛正 福井医科大学, 医学部, 助手 (80242600)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 血管平滑筋細胞 / 蛋白チロシンリン酸化反応 / チロシンキナーゼ / 平滑筋増殖 |
Research Abstract |
1、ラット大動脈由来単離培養血管平滑筋細胞(SMC)をG0期に同期させた後に、PDGF(1-10ng/ml)を添加し、^3H-thymidineの取り込みを測定することによりSMCの増殖能を評価したところ、その取り込みは濃度依存性に増加した。また抗リン酸化チロシン単クローン抗体によるウエスタンブロット分析によりSMCの蛋白チロシンリン酸化反応(PTP)を評価したところ、PDGFの添加はSMCに22、25、160kDの分子量のPTPを引き起こした。 2、phosphotyrosine phosphatase inhibitorであるvanadate(1-10μM)の添加によっても^3H-thymidineのSMCへの取り込みは濃度依存性に増加した。さらにPDGFとvanadateを同時添加すると、おのおの単独投与に比較し相乗的な細胞増殖作用を示した。またvanadateはPDGFによるSMCのPTPを促進した。 3、tyrosine kinase inhibitorであるgenistein存在下で上記と同条件の反応を検討したところ、これらの単独及び同時添加による細胞増殖作用はいずれもgenistein添加により濃度依存的に抑制された。さらにgenisteinはSMCのPTPも濃度依存的に抑制した。 4、またvanadateは平滑筋増殖抑制作用を有するPGI2やnitric oxide(NO)の産生を増加させ、genisteinにより抑制された。 この結果から、平滑筋におけるチロシンリン酸化反応は、増殖促進機構だけでなく生理活性物質の産生調節による増殖抑制機構にも関与しており、平滑筋増殖調節に密接に関与していることが示された。
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