Project/Area Number |
07770500
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
|
Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
佐藤 健司 山梨医科大学, 医学部, 助手 (10242637)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 心肥大 / 心臓間質線維化 / TGF-β / I型コラーゲン |
Research Abstract |
〈目的〉圧負荷による肥大心の線維化にアンギオテンシンIIによるTGF-βの発現亢進が関与しているか否かを検討する。 〈方法〉6週齢Sprague-Dawleyラットを用い腹部大動脈腎動脈直上にて径0.9mmの縮窄を形成し、圧負荷群とする。同様の手術を施行したラットにアンギオテンシンII(AngII)受容体拮抗薬を血圧降下を認めない量にて投与する群を設け、AngII拮抗薬投与群とする。疑似手術を施行した群(Sham手術群)を加え3群とし術後1,3,7,14,28日にて屠殺後、以下について比較検討した。 〈結果〉血圧:圧負荷群とAngII拮抗薬投与群でSham手術群に比して、術後3日目から有意に上昇した。心重量/体重比:圧負荷群でAngII拮抗薬投与群やSham手術群に比して、術後7日目から有意に増加した。TGF-βメッセンジャーRNAの発現:圧負荷群で他2群に比して、術後1日目で2倍、3日目で1.5倍増加し、7日目以降は他2群と同等の発現に戻った。I型コラーゲンメッセンジャーRNAの発現:圧負荷群で他2群に比して、術後1日目は差を認めなかったが、3日目で1.8倍、7日目で2.3倍に増加した。14日目以降は他2群と同等の発現に戻った。左室間質および血管周囲の線維化:術後28日において、圧負荷群で他2群に比して、間質線維化および血管周囲の線維化が有意に認められた。心重量/体重比、TGF-βとI型コラーゲンメッセンジャーRNAの発現および左室間質および血管周囲の線維化においてAngII拮抗薬投与群ではSham手術群と有意差を認めなかった。 以上から、圧負荷による左室肥大では、AngIIによるTGF-βの発現亢進が細胞外物質の産生を増加させ、肥大心の線維化を促進させることが考えられた。
|