Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本年度先天性ケトン体代謝異常症の3疾患について酵素診断,病態解析を行った. 1.β-ケトチオラーゼ(T2)欠損症:本年度新たに12例の酵素診断の依頼をうけ,4名の本症を診断した.遺伝子変異の解析においても,本年度新たに6つのこれまでに報告のない遺伝子変異を同定した.本症の遺伝子変異についてHum. Mutat.のMutation Updatcという総説を執筆する栄誉を得た.また本症における初めての出生前診断をPrenatal Diagnosisに報告できた. 2.サクシニル-CoA:3-ketoacid CoAトランスフェラーゼ(SCOT)欠損症:酵素診断法を確立し,本邦ではじめて本症を診断し報告できた.また本症患児の家系における出生前診断をする機会を得,絨毛および羊水細胞により活性を測定し,胎児が患者であることを明らかにした.なお本胎児は妊娠を継続され,出生直後からの厳重な管理により,現在正常発育している(投稿中).抗ラットSCOT抗体を用いたイムノブロットについては種々検討したがヒトSCOTとは交差しないことがわかり,現在ヒトSCOT蛋白に対する抗体を作成している.世界ではじめてヒトのSCOTcDNAをクローニングし,患者遺伝子変異を同定し,現在投稿準備中である. 3.細胞質チオラーゼ(CT)欠損症:我々が以前作成した抗体を用いて,抗体沈降により本酵素活性を線維芽細胞において評価する方法を確立して報告し,現在印刷中である.本法によりCT欠損症の正確な診断が可能となった.3例ほど活性測定依頼があったが本症は否定された.
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