Project/Area Number |
07770599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
菊地 豊 自治医科大学, 医学部, 助手 (90260835)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 胎児不整脈 / 完全房室ブロック / 胎内治療 / 胎児水腫 / 経静脈ペーシング / 三尖弁逆流 / 羊胎仔 |
Research Abstract |
1.妊娠羊6頭に対して、母体にマーカインによる硬膜外麻酔及びケタラールによる静脈麻酔で鎮静し、開腹及び支給切開を行った。胎仔の左頚頭を露出し局所麻酔した後、カットダウン法によって内頚静脈を確保し、Medtronic社製Capsure4023経静脈ペーシングリードを挿入した。1)ペーシングリードを上大静脈内においた場合、2)三尖弁を経由して右室内にペーシングリードを挿入した場合、3)200回/分にて右室ペーシングした場合について、肺動脈径、主肺動脈平均流速を測定して右室心拍出量を計測した。更に、アロカ社製SSD-880超音波装置を用いて、カラードップラーにより右房面積に対する三尖弁逆流面積を測定し三尖弁逆流の程度を半定量的に評価した。 2.心拍出量は1)107±13.2ml/kg/min、3)78.3±17.5ml/Kg/min、3)78.3±23.6ml/kg/minであり、右室内にペーシングリードが挿入されていると有意に右室心拍出量が低下した。三尖弁逆流は1)0.13±0.047、2)0.16±0.103、3)0.16±0.089であり3群とも有意差を認めなかった。 3.以上より胎児除脈製不整脈に対して胎内治療として経静脈ペーシングが可能であることが明らかとなった。従って、今まで高度の心不全を呈して生まれるか、呼吸障害が高度の状態で分娩させる事を余儀なくされていた完全房室ブロックを持った胎児を、安全に出生させることができるようになる可能性が見いだされた。 4.今回の検討では、胎児に完全房室ブロックを作成しようとすると、心機能が低下し子宮内胎児死亡をきたしてしまった。したがって、検討は房室伝導は正常な胎仔を用いた。又、心房心室両内にペーシングリードを装着すると、やはり侵襲が大きいためか胎児死亡をきたしてしまった為、心室ペーシングのみで検討を行った。この2点が、今後の検討課題である。
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