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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
培養動脈管平滑筋細胞および他の血管平滑筋(大動脈,肺動脈)細胞を用い,初期培養(room air,5%-CO_2,O_2:140mmHg)後,培養インキュベータ-内の酸素濃度を高酸素状態(90%-O_2,5%-CO_2,O_2:600mmHg)で培養する群,逆に胎仔環境と同様の低酸素状態(3%-O_2,8%-CO_2,O_2:55mmHg)で培養する群,および対照群(初期培養と同条件)を用意して,それぞれ平滑筋タイプ(SM1,SM2),非筋タイプ(NMA,NMB)-ミオシン重鎖(MHC)遺伝子発現がどのような変化をきたすのか比較検討した. その結果,高酸素負荷は動脈管および肺動脈平滑筋において4種類のMHC遺伝子発現を全て抑制するが,大動脈平滑筋では不変であることが判明した.逆に低酸素負荷は動脈管平滑筋におけるMHC遺伝子発現を若干亢進させ,大動脈平滑筋ではSM1遺伝子発現を特異的に亢進すること,また肺動脈平滑筋では不変か若干抑制傾向を示すことが判明した.これらの結果より,動脈管平滑筋におけるミオシン重鎖遺伝子発現は大動脈,肺動脈平滑筋と比較し,酸素分圧の変化に対して異なった影響を受けていることが判明した. 動脈管は生後呼吸が始まるとただちに収縮してその管腔を閉鎖する.この収縮において大きな役割を担っているのはミオシン蛋白であることが当然予想される.しかしながら本実験ではこのミオシン重鎖遺伝子発現が高酸素分圧により抑制されてしまうことから,この現象は生体内における動脈管の収縮後の器質化の過程を再現している可能性がある.酸素により動脈管は収縮し,器質化していくとすれば,肺動脈,大動脈平滑筋には存在しない酸素分圧に抑制されている未知な特殊なメカニズムが動脈管平滑筋には存在する可能性が考えられ,今後の課題としたい.
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