Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
特発性ネフローゼ症候群(特ネ症)の特徴は(1)腎糸球体は微少変化で腎炎像が存在しないこと,(2)血清蛋白の中で特異的にアルブミンが尿中に漏出する。の2点で,私共は長らく特ネ症の発症機序の解明を研究の1つのテーマとしてきました。本研究では特ネ症における特異的アルブミン尿の機序の一端を検討した。以下の結果を得た。 (1)特ネ症の尿中アルブミンはless anionicアルブミン(PI:4.7のmainアルブミンよりcationicに位置する)が主体をなす。less anionicアルブミンは正常者血清中にも存在するが,特ネ症患者の血清中には増加し,増加したless anionicアルブミンは糸球体基底膜より漏出し,尿中アルブミンを形成することを確認した。 (2)less anionicアルブミンはアルブミン分子が重合することにより形成されるものではなく,アルブミンに結合するオリゴ糖の量的変化(糖鎖を形成する単糖分子の数)や質的変化(糖鎖を形成する単糖の種類)によりもたらされる可能性がグリコスキャンシステムを用いた分析で解明されてきている。
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