Project/Area Number |
07770678
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
鵜殿 雅子 長崎大学, 医学部, 助手 (80244044)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | XPAC gene / ヒト皮膚癌 / PCR-SSCP / 突然変異 / exon 3 / BCE |
Research Abstract |
露出部に高率に皮膚癌を生じる色素性乾皮症A群(XPA)の原因遺伝子XPAC geneの異常が、健常人の皮膚癌発生に関与しているかどうかを明らかにする目的で、皮膚癌のXPAC geneの突然変異を検討した。検体は悪性腫瘍としてSCC 16例、悪性黒色腫7例、乳房外パジェット病1例、BCE12例、表皮内癌としてボ-エン病25例日光角化症25例、良性腫瘍として脂漏性疣贅10例、色素性母斑3例、また正常皮膚10例と、positive controlとしてXPA患者血液2例及び線維芽細胞1例の計112例。XPAC geneのexon1〜6を増幅するprimerを^<32>Pでラベル後、通常のPCR-SSCPを行なった。結果と意義は以下の通りである。 1.XPAは全例exon 4にバンドシフトを認めた。本邦のXPAのほとんどが、exon 4に突然変異を持つとされており、今回の実験手技が妥当であることを示している。2.露出部のBCE 2例にexon 3の異常が見られた。これは最も注目すべき結果である。すなわち、これらの症例では、XPAC geneの産物である修復酵素が、突然変異のため、紫外線によるDNA損傷を適切に修復できず、発癌に至った可能性が考えられる。現在、突然変異の部位を明らかにするため、シークエンスを行なっている段階である。一方、これらの患者がXPAの保因者であるとも考えられるため、患者及び血縁者の血液からDNAを抽出してPCR-SSCPを行なう予定である。現時点では、保因者に癌が生じやすいという報告はない。3.悪性腫瘍3例、表皮内癌4例では、全て、または複数のexonの増幅が認められなかった。XPAC geneの異常が点突然変異ではなく、更に大きな規模の異常であるか、primer部の突然変異であるとも考えられる。これらを明らかにするためには、別の手法を用いる必要があると思われる。
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