Project/Area Number |
07770691
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
藤村 響男 北里大学, 医学部, 助手 (50209087)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 慢性粘膜皮膚カンジダ症 / 免疫応答 / 細胞性免疫 / インターフェロンγ / インターロイキン10 / 遅延型過敏反応 |
Research Abstract |
研究は、同一菌の感染でありながら異なった症状を呈する、表在性限局性カンジダ症と慢性粘膜皮膚カンジダ症(CMCC)について宿主免疫応答の異同をT細胞、サイトカインレベルで明かにすることを目的とし、交付申請時の研究計画に従って進められ下記の如く結果が得られた。 1.健常人および、病変部が限局性のカンジダ症患者ではカンジダ抗原に対する遅延型皮内反応が陽性であったが、CMCC患者は、抗原濃度を上げても全く反応がみられなかった。 2.健常人、表在性カンジダ症およびCMCC患者の抹消血単核球(PBMC)のPHA,抗CD3抗体およびカンジダ抗原刺激に対するproliferative responseを検討した結果、CMCC患者は、PHAや抗CD3抗体の刺激には正常に反応するが、カンジダ抗原刺激には全く反応しない事が明かとなった。 3.各患者PBMCのIL-10産生およびカンジダ抗原刺激に対するIFN-γ産生能をELISA法にて検討し、さらにカンジダ抗原刺激によるIFN-γ, IL-10産生細胞への分化をELISPOT法で調べた。健常人および病変部が限局性のカンジダ症患者では、カンジダ抗原特異的なIFN-γ産生細胞への分化と高レベルのIFN-γ産生がみとめられた。一方CMCC患者ではこれらは全く観察されず、高レベルのIL-10産生とカンジダ抗原刺激によるIL-10産生細胞への分化が認められた。 以上の結果から皮膚カンジダ症においては、カンジダ抗原特異的DTHの成立が病変の拡大を抑制していることが示唆された。CMCC患者においてカンジダ抗原特異的DTHが誘導されない原因は、抗原特異的IFN-γ産生の欠如とIL-10の過剰発現にあるのではないかと思われた。CMCC患者のマクロファージのNO産生能等については、現在も引き続き解析を進めている。
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