Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
【目的】パーキンソン病(PD)の主たる神経病理学的変化は,黒質線条体のド-バミンニューロン(DN)の変性である.PDの治療に神経移植が試みられているが,本研究ではその治療効果の評価のためPDのモデル動物を作成し,さらにこのモデルにおいてDN神経終末に存在するドーパミン・トランスポーター(DAT)の画像化によりDNの減少度を評価し,PDの早期診断に資するか否かにつき検討した.【方法】ラットの片側黒質緻密帯(SNpc)に,6-hydroxy dopamineを注入してこれを破壊し,PDモデルを作成した.破壊4週後,L-〔14C〕-DOPAを投与し,その取り込みをin vivo autoradiographyで測定した.また,これと同一の切片を用いて,〔125I〕β-CITによるin vitro autoradiographyでDATを測定し,さらにニューロンあたりのDDCとDATおよびVAT(vesicular transporter)のm-RNA発現量をin situ hybridization biochemistryで測定した.【結果】β-CIT bindingの減少度は,L-DOPA uptakeのそれに比し,黒質DNの減少度とより良好な相関を示した.in situでのm-RNA発現量は,SNpcの破壊度に関係なくほぼ一定であった.【結論】〔125I〕β-CITを用いて線条体DNのDATを画像評価しうることが示され,PDの早期診断に有用であると考えられた.なお,本研究は,大阪大学バイオメディカル教育センター トレーサ情報解析学教室の,藤田昌宏,伊藤康志,楠岡英雄,西村恒彦との共同研究で行った.
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