Project/Area Number |
07770760
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
梅田 泉 帝京大学, 薬学部, 助手 (40160791)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | リポソーム / 放射免疫診断 / 放射免疫治療 / 腫瘍 / 非特異的集積 / 温度感受性 / Ga-67 / In-111 |
Research Abstract |
放射免疫診断で問題となる血中消失の遅さや標的部位以外への集積を解決し、標的部位のみに短時間に多量の放射活性を集積させ得る新技法を開発すべく、以下の検討を行った。標的組織を腫瘍として検討を進めた。 1)抗体結合リポソームの腫瘍指向性:自然発生乳癌由来MM46腫瘍に対するモノクローナル抗体MM(Ly)IgG2.1とMM46担癌マウスを用いて検討を行った。リポソーム単独でも腫瘍集積性を示すが、抗体の結合により腫瘍指向性が高まり、抗原認識による特異的集積となった。集積に要する時間も短縮された。 2)標的部位以外への集積の低減:放射免疫診断では主に肝臓への非特異的集積が問題となっている。In-111あるいはGa-67をリポソーム封入核種とし、これらに対する配位子を種々検討した結果、DTPAやEDTAなど安定な錯体を形成する配位子を用いることにより、肝臓への放射活性の分布を低減できることが明らかとなった。 3)血中残存放射活性の能動的除去:抗体結合リポソームでは標識核種はリポソームに封入状態にあるため、標的組織に到達後、何らかの“引金"で血流中のリポソームを壊すことにより、封入核種の放出と引続いての腎排泄を誘起することが可能と考えられる。“引金"として以下の2項目を検討した。 (1)膜損傷を誘発する生理活性物質であるアンフォテリシンB、マガイニン、ポリミキシン等はin vitroでリポソームから封入核種を放出させ得た。しかしいずれも高濃度が必要であり、in vivoでは生体膜への毒性が懸念されることから、これらの物質を用いる場合にはリポソーム膜に特異的に作用させる送達システムが必要と考えられた。 (2)加温により膜透過性が増大するリポソーム(温度感受性リポソーム)の利用を図った。血清中(37℃)での安定性と加温による放出を指標に、リポソーム組成をはじめとして種々の検討を行った結果、DPPC/DSPC/DCP(9/1/1)からなるリポソームに高分子を高張状態で封入することによりin vitroで良好な成績を得た。しかしin vivoで安定性の低下とそれに起因する腫瘍集積性の低下が観察されたことから、これを解決すべくさらなる検討を行っている。
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