Project/Area Number |
07770912
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
大原 敦子 久留米大学, 医学部, 助手 (40213839)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 糖尿病性腎症 / 腎交感神経 / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
糖尿病性腎症の病因の一つとして、糸球体過剰ろ過により物理的血管障害が起こ、その結果腎硬化が促進されるという腎血行動態の異常が提唱されているが、その機序の詳細は明らかでない。自律神経障害もまた糖尿病合併症の一つであり、循環反射の異常を来たし腎神経をも障害する。糖尿病マウスにおいては交感神経活性の定量的指標となるノルエピネフリンターンオーバーが腎において抑制されており、その程度と糖尿病重症度が相関していることが報告されている。更に、臨床的にも一型糖尿病においては腎症と自律神経障害の進展が平行して起こることが知られており、各々の合併症の密接な関係が疑われている。そこで、今回ストレプトゾトシンによる中等症糖尿病ラット実験モデルに腎除神経を行なったところ、糖尿病性腎症の進展のマーカーである尿中アルブミン排泄は六週後には除神経糖尿病群においてシャム糖尿病群の約四倍の増加を見た。即ち、腎神経の糖尿病性腎症の進展に対する防御的な役割が明らかとなり、自律神経障害と腎症が相互に関連して進行する可能性が示唆された。更に、内皮由来血管拡張性物質の一つであると同時に交感神経調節、血小板凝集に関与することが示唆されている一酸化窒素(NO)が糖尿病性腎症の進展に果たす役割を明らかにするため、対照群として、NO慢性阻害ラットに腎除神経を行ったところ、NO阻害による高血圧発症が抑制され、糸球体内血小板凝集の改善がみられた。即ち、NO慢性阻害高血圧モデルは腎神経依存性であり、このモデルにおける糸球体障害に腎神経が関与していることが示唆された。 尚、糖尿病性腎症に関する基礎研究と同時に、透析に関する臨床的研究を積極的に行っており、既にその一部は透析学会誌に掲載された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)