静脈皮弁の生着メカニズムに関する微小循環的側面からの研究
Project/Area Number |
07770937
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 義久 京都大学, 医学研究科, 助手 (30243025)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 静脈皮弁 / マイクロサージャリー / 血流計 / 微小循環 |
Research Abstract |
実験 2500〜3000gの日本白色家兎(5匹)の耳介を脱毛した後、20mg/kgのペントバルビタールと0.03mg/kgの硫酸アトロピンで麻酔をかけた。15×50mmの通過静脈型静脈皮弁を挙上した。この際軟骨穿通血管はバイポーラーにて安全に止血した。次に中心動脈を切断、皮弁遠位部の通過静脈に端々吻合し、動脈血還流型とした。皮弁下にポリエチレンシートを敷いて元の位置に緊張がかからないように注意して縫合した。術後3時間後、皮弁血行が安定した後、10mg/kgのfluorescein sodiumを静注し、通過静脈直上の皮膚の蛍光値を5分毎に1時間dermofluorometerで測定した。対照として反対側耳介の皮弁相当部でも同様な測定を行った。術後4週目と8週目にも測定を行った。 結果 術直後、control部では蛍光値はfluorescein注入後約10〜15分でpeakに達したが、皮弁の通過静脈上では約25〜30分以降にしかpeakに達せずその蛍光値もcontrolに比べて低い傾向にあった。4週間後、皮弁遠位部は壊死となったが通過静脈直上の皮膚は全例生着し、その蛍光値は術直後に比べるとかなり高いが依然としてcontrolより低くpeakに達するまでの時間も約20〜25分とcontrol部よりも遅れる傾向にあった。以上の所見は5匹全部に認められた。 考察 本年度の研究により次のようなことを解明してきた。 1.術直後にdermofluorometerを用いるを静脈皮弁の生死の予想が可能である 2.動脈血環流型のほうが静脈血環流型よりも生着域が広い 3.移植床の条件の悪い場合、動脈血環流型は生着しうるのに対し、静脈血環流型は非常に厳しい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)