Research Abstract |
1.高感度検出法を用いて、膵癌,慢性膵炎、正常膵組織のK-ras点突然変異を検討した. 【結果】膵癌14例中11例(78%),慢性膵炎8例中(腫瘤形成性膵炎6例,慢性膵炎2例)3例(38%),正常膵9例中0例(0%)にK-ras点突然変異が認められた. 2.膵癌において神経叢やリンパ節におけるK-ras点突然変異を検索し、微小転移巣と予後との関係を検討する。 【結果】リンパ節,神経叢に病理学的転移がないと診断された膵癌において,腫瘍と同一のK-ras点突然変異が,いくつかのリンパ節,神経叢に認められ,病理学的に診断できない微小転移巣が遺伝子的に検出された. 3.膵癌患者の末梢血におけるK-rasの点突然変異を検索し、血中癌細胞の存在と臨床腫瘍学的特性について比較検討をする。 【結果】膵液中にK-rasの点突然変異を認めた症例(感度:腺管癌75%,嚢胞腺癌100%,特異性:87%)でも,末梢血中には認めなかった.(0%)
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