Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
申請者らはT.Boonらによって既に報告されていた癌退縮抗原(MAGE)遺伝子ファミリー、MAGE-1,MAGE-2,MAGE-3の他に、MAGE-4,-41,6の新しい遺伝子ファミリーをクローニングしそのアミノ酸配列を報告し、各遺伝子間での相同性を検討した(1995,Gene,160,287-290)。それらの遺伝子群の塩基配列をもとにPCRのプライマーを設計し各種癌細胞および組織におけるMAGE遺伝子群の発現の検討を行った。その結果、悪性黒色腫以外の癌においてもMAGE遺伝子が高率に発現しており(1995,Int.J.Cancer,64,304-308;388-393:1995,Cancer Immnol.Immunother,41,95-103)、HLA拘束性CTLによる癌特異免疫治療のターゲットとなる可能性が示唆された(1995,Biotherapy 9(1),9-15:9(3),415)。また、MAGE遺伝子のタンパク翻訳部の塩基配列を基にして融合タンパクを合成しこれを免疫源として抗体を作成し、MAGE-1、およびMAGE-4の抗体を得た。これらを用いて各組織、細胞での免疫組織染色やELISAによる血清レベルでのMAGE抗原の発現の検討(1995,J.Immunol.Methods,186,137-149)を行ったところ、精祖、精母細胞でのMAGE抗原の発現(1995,Cancer Research,55,3478-3482)と癌患者の末梢血でのMAGE抗原の検出が認められた(1995,Int.J.Cancer,64,158-165)。これはMAGE遺伝子の発現機序と生命発生になんらかの示唆を与え、かつ癌疾患の腫瘍マーカーとしての可能性を見い出すものであった。その後、各分野(産婦人科、臨床検査)にて詳細を検討中である。
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