NO inhibitorによる移植肺拒絶反応の抑制
Project/Area Number |
07771073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
白石 武史 福岡大学, 医学部・第二外科, 助手 (10216179)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Rat / Lung / Transplantation / Rejection / Mitric Oxide |
Research Abstract |
「目的」我々は、移植肺拒絶反応中に移植臓器より誘導型一酸化窒素(NO)が産生されること、及びこれを抑制することで拒絶反応を抑制し得ることを報告した。今回の研究では、NO inhibitionによる拒絶抑制力を評価する為、同剤投与による免疫抑制剤非投与下の移植肺生着延長効果を検討すると共に、NO産生量と生着期間の相関を検討し、拒絶反応マーカーとしての有用性を評価した。「方法」F344(RT1_<1V1>)をRecipient、BN(RT1_n)をDonorとするラット同所性左肺移植モデルを用いた。移植にはCuff Techniqueを用い、胸部X線所見の精度を上げるためPost-caval lobeを切除した。Recipientは移植後無作為に2群に分け、NO inhibitorとしてAminoguanidine; AG(200mg/kg q 6hr)を投与する群:AG群(n=13)、同量の生食水を投与する群:Cont群(n=4)とした。移植後は毎日胸部X線撮影を行いAeration Score(AS;0=opaque to 6=normal)により拒絶の進行を評価し、AS=1以下となった時点で移植肺が無機能化したと判断し、生着日数とした。NO産生動態の指標としては、血清NO2-/NO3-値(POD4,7,11,14,21)を用いた。「結果」生存日数は、AG群:14.0+/-4.62day、Cont群6.25+/-1.26dayを示しAG投与により有意に延長した(p<0.05)。AG群中3例はPOD21まで良好なAS(=6)を示したもののPOD21^〜24に死亡し、AGに因る何らかの長期投与毒性が示唆された。NO2-/NO3-値に関しては、Cont群ではAG群に比し術後早期より著明な上昇を認めた(16.25+/-3.30 vs 5.83+/-1.41 in day 4,p<0.05,21.75+/-12.90 vs 5.25+/-2.01 in day 7,p<0.05)。AG群では、同値はPOD21迄一定して正常レベルを保った。AG群におけるDay4、Day7のNO2-/N03-値は生着日数と有意な相関は示さなかった。「考察」NO inhibitor(AG)により移植肺生着日数は有意に延長された。AGは拒絶反応中のNO産生を有意に長期間抑制するもののこれのみで長期間の拒絶回避は困難と考えられた。血清NO2-/NO3-値は拒絶反応のマーカーとは成りうるものの、生着日数推定(予後)の鋭敏な指標とは成り得ないと判断された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)