Project/Area Number |
07771097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
原 淑恵 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (20271041)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 硬膜動静脈奇形 / 静脈圧 / 血管新生 / FGF |
Research Abstract |
家兎を用いて、頚部内頚静脈、頭蓋内硬膜静脈洞の狭窄、閉塞モデルを作製し、静脈洞内圧亢進と硬膜動静脈奇形の発生の相関について検討した。作製後3ヶ月の血管撮影で、実験家兎の20%(10頭中2頭)で、頭蓋内硬膜静脈洞に異常血管の新生を認めた。 2)同様のモデルに、狭窄、あるいは閉塞作製の2週間後に血管内皮細胞増殖因子(FGF)を作用させた場合、3ヵ月後の血管撮影で、実験動物の50%(8頭中4頭)で頭蓋内に異常血管の新生を認めた。 以上の1)、2)より、静脈洞の狭窄、あるいは閉塞によって頭蓋内静脈洞壁、あるいはその近傍の硬膜に異常血管新生が生じること、この血管新生は内皮細胞増殖因子によって増強されることがわかった。しかし、血管新生を誘発するのは静脈洞の狭窄や閉塞によって同部に生じる血栓か、静脈洞や静脈の内圧の上昇かは不明であった。 3)異常血管の新生を認めた位置は、半数の実験動物では閉塞部位の静脈洞壁であったが、残りの半数では閉塞、あるいは狭窄部の上流の静脈洞壁、あるいは近傍の硬膜であった。血管内圧測定の結果、狭窄あるいは閉塞した部位よりも上流の静脈洞や静脈では、対象群に比べて有意の圧上昇が認められ、遠隔部に異常血管の新生を認めた群の方が、狭窄、あるいは閉塞した静脈洞壁、近傍の硬膜、遠隔部で圧の上昇した静脈洞壁内、でFGFで染色される部分があった。これより、静脈洞の変化は、その静脈洞自身のみでなく、近傍の硬膜、あるいは上流の静脈洞やその近傍の硬膜の血管新生にも影響を与えると考えられた。これには静脈洞や静脈内の圧上昇、あるいはこれによるFGFの誘導が関係していることが示唆された。
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