神経繊維腫症1型、2型責任遺伝子の悪性脳腫瘍発生における役割の研究
Project/Area Number |
07771105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西 徹 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (00264309)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 神経線維腫症 / 神経線維腫症2型 / alternaitive splicing / 細胞内結合蛋白 / 神経膠腫 |
Research Abstract |
今回の研究ではNF2遺伝子に関して極めて興味ある結果を得た。以下にその結果を列挙する。 1.NF2患者の神経鞘腫におけるNF2遺伝子のmRNAを解析したところ、5'側の一部が欠損している転写産物を3種類新たに発見した。 2.これらの新しいtranscriptは正常脳にても発現しており、欠損部が第2エクソン、第2エクソン+第3エクソン、第2エクソン+第3エクソン+第4エクソンとなっていることから、alternative splicingによって作られるものと考えられた。 3.これらの新しいtranscriptによって作られる蛋白質の機能を解析するために、GSTとの融合蛋白を各種作成し、細胞内蛋白との結合を解析した。その結果、full lengthのNF2蛋白が4種類の細胞内蛋白に結合するのに対し、エクソン2が欠損したのみでも、その結合が全て失われることが明らかになった。 4.この結果から、新しく発見したalternative splicingはNF2蛋白の細胞内結合を制御する働きを有すると考えられた。 5.更に、このaltenative splicingパターンをastrocytic tumorにおいて解析した結果、low gradeのastrocytomaが正常脳と同じsplicing patternを取るのに対し、glioblastomaの中に短いtranscriptを多量に発現している組織があることが明らかとなった。 6.この結果から、NF2のsplicing異常がastrocytic tumorのprogressionに寄与している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)