Project/Area Number |
07771371
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
玉腰 浩司 名古屋大学, 医学部, 助手 (30262900)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 婦人科癌 / ゼラチナーゼ |
Research Abstract |
1.婦人科癌組織の特徴 卵巣癌・子宮体癌・子宮頚癌組織では200kDa、130kDa、92Da(MMP-9)、72kDa(MMP-2)の4種類のゼラチナーゼが主であり、その他に92kDaの活性型である83kDaのゼラチナーゼと72kDaの活性型である66kDaのゼラチナーゼがみられた。セリンプロテアーゼはみられず、細胞株との違いが認められた。正常組織では72kDaゼラチナーゼが主にみられるのみで、癌の転移・浸潤には92kDaゼラチナーゼとその活性型である83kDaのゼラチナーゼと72kDaの活性型である66kDaのゼラチナーゼが関与している可能性が示唆された。免疫組織染色ではMMP-2、MMP-9ともに癌細胞に一致して発現が認められた。TIMP-1活性は正常組織に比して癌組織において高く、癌の中では子宮頚癌において低い傾向がみられた。 2.MMP分泌調節機構の解析 (1)タイプIVコラーゲン、ラミニン、ファイブロネクチンの影響:MMP産生卵巣癌細胞株はタイプIVコラーゲンとファイブロネクチンコート上でMMP-9の産生を高めた。ラミニンでは変化はみられなかった。(2)生理活性物質・成長因子の影響:ボイデンチャンバー法による実験でINF-βはじゅうもう癌細胞の浸潤能を抑制し、それは濃度依存性にMMP-2の産生を抑制することに起因した。(3)天然・合成化合物の影響:レチノレン酸やフラボノイド(クエルセチン、ルチン、クロルフロリジン、クエルシトリン)のうちクエルセチンはMMP産生卵巣癌細胞株に対して濃度依存性にMMP-2の産生を抑制した。(4)抗癌剤の影響:ボイデンチャンバー法による実験でアドリアマイシン耐性卵巣癌細胞株は、親株やシスプラチン耐性株に比して浸潤能が高かった。また、子宮頚癌組織の中にアドリアマイシンによりMMP-2の産生が高まる症例がみられた。
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