Project/Area Number |
07771448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大上 研二 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (90223734)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | EGF-R / p53 protein / 頭頸部悪性腫瘍 / 免疫組織化学 / 腫瘍増殖因子 / 腫瘍抑制因子 |
Research Abstract |
頭頚部悪性腫瘍の臨床的腫瘍特性は腫瘍細胞の細胞特性、すなわち組織学的悪性度と高い関連を持ち、なおかつ患者の予後を大きく左右すると考えられている。 腫瘍細胞の細胞特性の指標として、細胞の増殖能としての腫瘍増殖因子(epidermal growth factor recepterなど)、増殖抑制能としての腫瘍抑制因子(p53 proteinなど)が挙げられ、それらの因子が腫瘍細胞の増殖活性をコントロールすると言われている。これらの因子の腫瘍細胞における発現様式を明らかにし、腫瘍細胞の客観的な悪性度の評価を確立する事を本研究の目的とした。 山口大学医学部附属病院耳鼻咽喉科において治療を行った上咽頭悪性腫瘍患者の保存パラフィンブロックから、パラフィン切片を作成した。HE染色により腫瘍細胞の分化度、局所浸潤傾向、脈管浸潤の有無などの病理組織学的悪性度を明らかにした。 腫瘍増殖因子としてepidermal growth factor recepter(EGF-R)を、増殖抑制因子としてp53 proteinを、それぞれに対するモノクローナル抗体を用いて免疫組織学的に検出し、これらの因子の腫瘍細胞における発現形式を免疫組織化学的手法で明らかにした。 病理組織学的な細胞分化度とEGF-R、p53 proteinの染色性との間には有意の相関はなかった。腫瘍の進展度、予後とp53 proteinの染色性の間に有意の相関を認めた。 以上より頭頸部悪性腫瘍の細胞特性としての腫瘍増殖因子、腫瘍抑制因子が腫瘍の進展や予後に関連を持つことがあきらかになった。またこれらの因子を用いて客観的な悪性度を評価することが可能と考えられた。
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