Project/Area Number |
07771451
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
上甲 英生 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (50260691)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | アレルギー性鼻炎 / 色彩色差計 / レーザー血流計 |
Research Abstract |
1.研究の目的 鼻副鼻腔疾患を診断する際に鼻粘膜の色調は重要な観察項目の一つである。たとえば急性鼻炎罹患時は粘膜が発赤し、アレルギー性鼻炎では蒼白な色調を呈することが知られている。しかし色調の判定は検者の主観的な判断によるもので、その表現は漠然としており客観性に欠ける。本研究では鼻粘膜色調をXYZ表色系色度図上の座標として客観的に表示することができる。その結果に基づいてアレルギー性鼻炎患者の重症度と色調の相関性を検討し、臨床的応用を試みる。さらに、鼻粘膜色調が変化するメカニズムを明らかにするために、血流量をレーザー血流計を用いて測定する。 2.測定方法 健常者、アレルギー性鼻炎患者の下鼻甲介に、色彩色差計と同軸に白色光を照射し、色調を色彩色差計CS-100を用いて色調を測定し、比較検討した。測定結果はXYZ表色系の色度に変換し、x、y値により表示した。併せて鼻内所見をVTRに録画し、肉眼的所見と比較検討した。測定部位の照度測定にはデジタル照度計T-1Mを使用し、照度が一定であることを確認した。さらに、色調測定面の血流量をレーザー血流計用プローブを用いて測定し、色調と比較検討した。 3.研究の結果 アレルギー性鼻炎患者の下鼻甲介粘膜の色度は健常者に比べ、有意にx値が増加しy値が減少していた。即ちXYZ表色系色度図上アレルギー性鼻炎患者の鼻粘膜は蒼白傾向にあり、視診上の変化を裏付けるものであった。なお重症度との相関性は認められなかった。また、アレルギー性鼻炎患者の下鼻甲介粘膜の血流量は、健常者に比べ減少しており、色調との相関性が確認できた。また、XYZ表色系色度図上の色調の分布状況と血流量とに関連性が認められ。血流量の色調に及ぼす影響が大きいことを確認した。
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