Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
【目的】われわれは角膜および眼内異物の検討から長径1.0mmおよび重量1.0mgを境として,それより大きいものは眼内異物となる可能性が高い規則性を見出したが,その基礎的な背景を明らかにするために,スーパーコンピュータを用いた有限要素法によって作成した眼球のモデルに異物外傷のシミュレーションを行い,穿孔性眼外傷を支配するパラメータの決定を試みた。【対象と方法】眼球モデル作成にはヒトの角膜および強膜の機械的侍性の過去の報告をもとにそれぞれの組織としての応力-歪み曲線を作成した。角膜,強膜,房水,水晶体および硝子体の密度を考慮して,眼球各組織を380〜2600のmeshの要素からなるモデルとした。このモデルに一辺0.5mm(0.5mg)〜3mm(8mg)の異物missleを30〜60mlsecの速度で角膜ないし強膜に衝突させた。衝突速度は電動グラインダーの回転速度と半径をもとに設定した。衝突シミュレーションソフトクエアPAMCRASHTM(目本E.S.I)をCray社スーパーコンピュータ上で実行させた。【結果】角膜,強膜ともに3mm幅の異物はいずれの速度でも穿孔したが,0.5mm幅の異物は穿孔しなかった。角膜,強膜それぞれ最大で101γ。,72γ。の歪みを生じ眼球壁が破壊され,異物は眼内に飛入していた。【結論】異物の長径が穿孔性眼外傷を生じる最も重要なパラメータであることが、ミシュレーションから確認でき,臨床データに近似していた。以上より鈍的外傷を起こすモデルを作製し網膜剥離を作製する予定である。
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