エキシマレーザー角膜手術後の共焦点顕微鏡による観察
Project/Area Number |
07771567
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
邱 彗 順天堂大学, 医学部, 助手 (70271278)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 角膜 / 屈折矯正手術 / 創傷治癒 / エキシマレーザー / 共焦点顕微鏡 |
Research Abstract |
家兎角膜にエキシマレーザー角膜手術装置(ニデック社:EC-5000)を用いて角膜表層切除手術を施行した。また、スパーテルおよびゴルフ氏刃を用いた機械的角膜表層切除術も施行した。術直後より3か月目までタンデム型共焦点顕微鏡を用いて、それぞれの手術角膜を生体観察した。また、術後20日目に眼球摘出し、角膜片を作製し、組織化学的および免疫組織化学的に検索した。 共焦点顕微鏡を用いてエキシマレーザー表層切除術を施行した角膜を観察すると、術後3日目までにほとんどの角膜は2〜3層の上皮細胞によって再皮覆を終了していた。また、術後2〜5日目の切除部直下の実質浅層には実質細胞は全く観察されず、無細胞領域を形成していた。しかし。術後7日目になると、この領域に多数の実質細胞の浸潤が観察された。また、実質細胞間には、細胞間物質が白色の反射として観察された。この白色反射は、細隙灯顕微鏡で観察される上皮下混濁と一致しており、術後2〜3週目に最も明瞭に観察されたものの、術後3カ月では大部分の角膜で消失した。一方、スパーテルおよびゴルフ氏刃を用いた機械的角膜表層切除術を施行した角膜についても、エキシマレーザーによる表層切除角膜の観察結果とほぼ同様であった。また、術後20日目の角膜の組織化学・免疫組織化学的検索では上皮下混濁部分に一致してIII型・IV型コラーゲン線維、コンドロイチン硫酸、分子量の大きいラージプロテオグリカンなどが局在していることが明らかとなった。これらの結果もエキシマレーザーおよび機械的表層切除術後のいずれの角膜においても同様の結果であった。 以上の結果から、エキシマレーザー表層角膜切除術に生ずる上皮下混濁は、レーザー照射による特異的な障害ではなく、非特異的な瘢痕組織であろうと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)