Project/Area Number |
07771595
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
小児外科
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
周 徳山 早稲田大学, 人間科学部, 助手 (80257170)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Hirschsprung病 / 巨大結腸 / Cajalの介在細胞 / ペースメーカー細胞 / ビメンチン / 電子顕微鏡 / 小腸 / ラット |
Research Abstract |
Hirschsprung病は新生児の約5000人に1人の割合で発現し、乳幼児に腸管閉塞を起こす。この病気の特徴は、直腸或いは遠位結腸狭小部の壁内神経節細胞の先天的欠如(Aganglionosis)であることが確かめられているものの、消化管運動制御に関わるもう一つの要素、腸管のペースメーカ細胞(Cajalの介在細胞)とHirschsprung病の関係について論及した報告は、現状では、皆無といえる。 本研究では、Aganglionosisラット狭小部、拡張巨大部と同腹の正常ラット腸管を材料として、Cajalの介在細胞の存在部位として知られる筋層間神経叢及び深部筋神経叢の全載伸展標本を作製し、ヨウ化亜鉛オスミウム酸(ZIO)法とVimentin免疫染色法を用いて、Cajalの介在細胞の全体像を明らかにすると共に、透過型電子顕微鏡的観察によりCajalの介在細胞の微細構造上の特徴について検索を行った。 結果:同腹正常ラットは勿論、先天性無神経節腸管ラットの狭小部、拡張巨大部を通じて、筋層間神経叢及び深部筋神経叢に相当する部位には、ZIO陽性細胞のネットワークが観察された。Vimentinモノクロナル抗体による免疫染色でも、これらの細胞はVimentin陽性細胞として観察され、先天性無神経節腸管にも、Cajalの介在細胞の存在することが明らかとなった。また、透視型電子顕微鏡による検索では、これらの細胞は豊富な中間系フィラメントやよく発達したゴルジ装置を含む線維芽細胞様の細胞として観察され、細胞突起間には、大きなGap Junctionsが認められた。最近の研究報告によれば、Cajalの介在細胞が腸管のペースメーカーの役割を演じているとする仮説は強く支持される傾向にあり、先天性無神経節腸管ラットにおけるこれらの細胞がペースメーカー機能を保持しているか否か、更には、無神経節腸管の狭小化機序への関与の有無等について、今後、一層の検索を通して明らかにしたいと考えている。
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