骨芽細胞と軟骨細胞の分化と副甲状腺ホルモン関連ペプチドに関する研究
Project/Area Number |
07771599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
網塚 憲生 新潟大学, 医学部, 助手 (30242431)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 軟骨細胞 / 骨芽細胞 / 副甲状腺ホルモン関連ペプチド / in situ hybridization / gene targeting / 細胞死 / 副甲状腺ホルモンレセプター / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
副甲状腺ホルモン関連ペプチド(PTHRP)は悪性腫瘍に併発する高カルシウム血症の起因物質として発見された。PTHRPは病理的には腫瘍細胞から産生される副甲状腺ホルモン(PTH)様の物質であり、そのアミノ酸配列においてはN末端13個のアミノ酸がPTHと高い相同性を示している。1991年にクローニングされたPTHレセプターはPTHRPとも結合し(PTH/PTHRPレセプター)、PTH様の生物学的活性を示すことが明らかにされている。ところが、PTHRPは正常組織、特に胎生期に多く産生されていることから、PTHRPは単に血清カルシウム調節因子ではなく、個体発生に重要な役割を果たす因子であることが考えられる。近年、gene targeting法によりPTHRP遺伝子欠損マウスが作製された。我々はこれらPTHRP遺伝子欠損homozygousマウスの骨端軟骨を形態学的に検索してきた(Amizuka et al.,J.Cell Biol.,1994)。これらマウスでは軟骨細胞の増殖と分化の抑制が認められる他、早期に細胞死に移行する軟骨細胞が存在することが明らかにされた。このことから、軟骨細胞の細胞死とPTHRPとの関係を明らかにする目的で、培養軟骨細胞にPTHRPcDNAをtransfectionして無血清培地で培養したところ、正常細胞に比べてPTHRPを過剰発現する軟骨細胞が長期間生き延びることが明らかにされた(Henderson,Amizuka,et al.,Mol.Cell Biol.,1995)。さらに我々は、PTHRPが成獣期においても同様な生物学的作用を有するか否かを解明する目的で、single geneを有する3カ月齢のheterozygousマウス(+/-)を用いて検索した。heterozygousマウスは血清カルシウムやPTH濃度は正常であるが、骨端軟骨における軟骨細胞の細胞増殖とカラム形成が悪く、それに続く骨組織の骨梁の形成もわずかに抑制されていた(Amizuka et al.,Dev.Biol.,1996)。このことから、PTHRPは成獣期においても同様に軟骨細胞の増殖および分化を調節する因子であることが推測される。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)