Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
ヘリックス‐ループ‐ヘリックス(HLH)型転写因子は,核内で転写制御を介して細胞の分化方向の決定を行う例が知られている.骨芽細胞の分化においても,これら因子が関与していることをすでに,本研究代表者は明らかにしてきた.本研究では,^<32>Pでラベルしたオステオカルシン遺伝子のE-box(OCE1)の二本鎖オリゴヌケレオチドをプローブにしてサウスウエスタン法によるスクリーニングを行った.まずROS17/2.8細胞やMC3T3E1細胞等の骨芽細胞様細胞のλgt11cDNAライブラリーを作製した.これらのcDNAライブラリーを用い、IPTGで融合タンパクを発現させプローブと結合させた.この方法によりいくつかのクローンが得られた.これらのクローンはプラスミドベクターにサブクローニング後,ジデオキシ法により塩基配列を決定した.また塩基配列より,アミノ酸配列に翻訳しタンパクの一次構造を決定し,コンピューターを用いタンパク質データベースで既知の転写因子との構造上の類似性を検討するとともに,種々のソフトウエアを用い構造に関する解析を行った. さらに,OCE1へ結合するタンパクについて,サウスウエスタン法によりその結合を検討した.すなわち,ROS17/2.8細胞,BMP‐2処理したC3H10T1/2細胞の核抽出液を未変性ポリアクリルアミド電気泳動し,ニトロセルロースメンブレンに転写した.^<32>PでOCE1オリゴヌクレオチドを標識し,これをプローブとして,結合させた.およそ,50Kd付近に,OCE1に特異的に結合するバンドが観察された.本研究により,OCE1に結合する因子を明らかにすることができた.この因子は,骨芽細胞の分化に深く関わっているものと考えられ,今後骨芽細胞の分化や骨形成の機構を解明していく上で極めて重要であると考えられた.
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