水酸化カルシウムによる歯髄・歯周組織の治癒機転に関する研究
Project/Area Number |
07771728
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
八巻 恵子 東北大学, 歯学部, 助手 (90182419)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 水酸化カルシウム / 根管治療薬 |
Research Abstract |
水酸化カルシウムCa(OH)^2は歯髄や歯周組織の病態に対する治療薬として用いられており、近年根管治療薬としての利用が注目されている。 根管治療薬は、狭い根管内でも貼薬および除去操作が容易であることが望ましいが、Ca(OH)^2粉末を蒸留水や生理食塩水で練和したペーストは展延性に乏しく、貼薬操作が煩雑である。欧米ではセルロース等を添加し操作性を改良した既製品が市販されている。プロピレングリコールやグリセリンと練和したCa(OH)^2ペーストは、その操作性が良好であることが報告されている(LAWS 1962,RIVERA & WILLIAMS 1994)が、担体によりペーストの操作性や抗菌性がどのように変化するか比較検討されていない。 臨床で、根尖周囲にX線透過像を有するものの自覚症状のない感染根管、および外傷により露髄、感染し、根尖部に歯周膿瘍を形成した根管を扱う機会に恵まれ、好気培養で5種の細菌を分離継代することに成功した。本研究ではこれらの細菌を用い、生理食塩水、プロピレングリコール、グリセリンを担体としたCa(OH)^2ペーストの抗菌性を寒天培地上の阻止円の大きさにより比較した。その結果、同一粉液比(Ca(OH)^2粉末1.0g:液0.6ml)で調製したペーストは、担体の種類によらず、全ての細菌に対しほぼ等しい直径の阻止円を形成した。各担体によりペーストの稠度が異なるため、操作性の良好な稠度における抗菌性を比較したり、嫌気性菌に対する抗菌性の有無など今後検討する必要がある。さらに、歯髄由来細胞や歯周組織由来細胞に対する影響など、細胞レベルでの組織の治癒機転の解明を図らなければならない。
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Report
(1 results)
Research Products
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