骨誘導因子(BMP)を吸着させた骨移植材の開発と,その歯周組織再生への応用
Project/Area Number |
07771734
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
木下 淳博 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10242207)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 骨誘導因子 / BMP / 歯周組織再生 / ポリ乳酸 / ポリグリコール酸 / ゼラチン / 歯周炎 / 再生治療 |
Research Abstract |
以下の実験を行った結果,ポリ乳酸ポリグリコール酸共重合体(PLGA)・ゼラチンスポンジを担体としたrhBMP-2の埋植が、水平性骨欠損を伴うイヌ実験的歯周炎における歯周組織の再生を促進するとの結論を得た。 臨床的に健康な歯周組織を確立したビ-グル犬6頭の下顎左右第2前臼歯歯頚部に絹糸を巻いて実験的歯周炎を惹起させ、レントゲン上で歯根長の約半分程度まで骨吸収が進んだことを確認した。口腔清掃により、急性炎症を消退させた後、全身麻酔および局所麻酔下で、同歯頬舌側の歯肉弁を剥離した。根分岐部内も含めて、露出したセメント質をラウンドバ-にて歯根全周にわたって除去した。rhBMP-2溶液をPLGA/ゼラチンスポンジに浸漬させた埋植材(40μg/100μl)を、実験群の根分岐部内および歯根周囲に巻き付け、溶媒のみを浸漬させたものを対照群に同様に巻き付けて、両群共に埋植物を完全に覆うように、セメントエナメル境のやや歯冠側よりで歯肉弁を縫合した。術後12週で実験動物を屠殺し,組織標本上で組織計測を行った結果,1%の危険率で,新生骨の形成量,新生セメント質の形成量,結合組織性付着の形成量、歯肉辺縁の高さに関して,実験群のほうが有意に大きな値を示した。このことは、従来の再生療法において困難とされていた症例においても、本法によって良好な歯周組織再生が期待できることを示している。また、今回使用した埋植材は、術前、術中の埋植材の調製が不要である点、顆粒状の埋植材に比較して手術時の整形が容易で操作性が良く、複雑な骨欠損形態に適合させ易い点で、歯周組織再生法として実際の臨床で使用できる埋植材として有望であると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)