Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
コンタクトチップを用いたEr:YAGレーザーによる歯牙硬組織切削について詳細な検討するために次のような実験を行った.ウシ下顎前歯の歯冠部エナメル質および象牙質にEr:YAGレーザーを照射し,照射面の形状の変化を形態学的に観察し以下の成果を得た. 1.1パルスあたりのエネルギーの影響 エネルギーが大きくなるに従い,蒸散の程度は大きくなり,同じエネルギーの場合,エナメル質よりも象牙質の方に大きな蒸散効果が認められた. 2.パルス数の影響 パルス数の増大により蒸散の程度が増大した.象牙質でエナメル質よりは深い欠損がみられ,わずかに褐色に色が変化した部分が認められたものもあった. 3.距離の影響 エナメル質,象牙質ともに距離を離すと蒸散の程度は明らかに減少した. 4.角度の影響 プローブと歯面の角度が90度の場合は変化はコンタクトチップの断面の形状と同様の正円の範囲に生じたが,角度が0度に近づくに従い影響を受ける部分は楕円形に変化し,蒸散の深さも減少した.角度が0度では象牙質で僅かに点状な欠損が認められるのみであった. 5.注水の影響 エナメル質では照射部に色の変化は見られなかった.象牙質で注水なしの場合は面積の半分くらいが褐色になり,一部炭化した部分が点状に散見された. Er:YAGレーザーによる歯質の蒸散効果は各種のパラメータにより影響されることが判明した.またコンタクトチップの接触部分の外周部が深く切削される傾向が認められ,エネルギー密度の分布が不均一であることがうかがわれた.
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