Project/Area Number |
07771741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
仲又 俊夫 新潟大学, 歯学部, 助手 (20217821)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 根面ウ蝕 / 偏性嫌気性菌 / 抗菌性修復材 / メトロニダゾール / 光硬化型充填用グラスアイオノマーセメント / フッ素徐放性 |
Research Abstract |
高齢化社会の到来に伴い、歯根露出に継発する根面齲蝕の増加と同齲蝕治療後の高い2次齲蝕発生率が問題となってきている。当教室では、従来より、メトロニダゾールを主剤とする混合抗菌剤を用いて感染歯質を無菌化し、歯髄の保存を計る一連の研究を行ってきた。そこで本研究では、根面齲蝕処置へ応用するため、メトロニダゾールを主剤とする3種混合抗菌剤を光硬化型充填用グラスアイオノマーセメント(以下GICと略す)に添加し、この材料に関して細菌学的検討と物性試験を行った。 【材料および方法】1.材料 光硬化型充填用GIC2種と従来型の充填用GIC1種を用いた。セメント粉末中に、メトロニダゾール、セファクロル及びノルフロキサシンを配合した混合薬剤を添加し、以下の検討を行った。2.実験方法 □抗菌性試験:齲蝕象牙質より採取した細菌を接種したBHI血液寒天平板上にセメント試片を置き、7日間嫌気条件で培養した後、阻止円を観察した。□圧縮強度の測定:万能圧縮引張り試験機を用いて圧縮強度を測定した。□溶解量の測定:セメント試片を秤量瓶中の蒸留水に浸漬し、乾燥処理後の秤量瓶の重量変化から、溶出量を測定した。□フッ素溶出量の測定:セメント試片を脱イオン水中に浸漬し、複合型フッ素イオン電極を用いて、フッ素溶出量を測定した。 【結果及び考察】齲蝕象牙質より採取した細菌に対し、抗菌剤添加GIC試片は抗菌性を有することが明らかになった。また、抗菌剤添加GIC試片は、フッ素徐放性を有することも明らかになった。一方、光硬化型GICに抗菌剤を添加すると、圧縮強度の低下と溶解性の増加をもたらすことが明らかになったが、適応症の選択により臨床応用は十分に可能と考えられる。今後さらに、抗菌剤添加GICの基礎的物性さらに臨床応用についての検討を行っていく予定である。
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