Project/Area Number |
07771742
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
石川 和之 新潟大学, 歯学部・附属病因, 助手 (70176155)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 繰り返し荷重 / コンポジットレジンベニア / ポーセレンベニア / 辺縁漏洩 / ベニアの破折 / 象牙質接着材 / プライマー処理 |
Research Abstract |
本研究では、ラミネートベニア修復物の歯頸側辺縁が象牙質に位置する場合の漏洩と破折を評価するため以下の実験を行なった。(材料と方法)ヒト抜去前歯に切縁側形態が被覆型あるいは非被覆型で歯頸側辺縁がいずれも根面象牙質内に設定された2種のベニア修復窩洞を形成し、各歯に適合するコンポジットレジンベニアおよびポーセレンベニアを間接法で作製した。これらを4種の象牙質接着材、すなわちClearfil Photo Bond(以下CPBと略す),Clearfil Liner Bond(以下CLBと略す),Super-Bond D Liner(以下SBDと略す)およびPanavia21(以下PANと略す)を用いて各使用説明書に従い歯面処理を施した後、歯牙に合着した。なお接着材にCPB,CLBおよびSBDを用いた場合は合着材として光重合型低粘性コンポジットレジンを用いた。次いで歯牙を色素液浸漬下で繰り返し荷重を加えた後、頬舌方向に2分割し、切断面上の切縁側および歯頸側辺縁における漏洩の有無を評価すると共に、ベニアの破折の様相についても評価を加えた。(結果)1.切縁側エナメル質辺縁での漏洩は、コンポジットレジンおよびポーセレンベニア修復物とも、いずれの接着材を用いた場合もほとんど認められず、繰り返し荷重下でも安定したベニアの接着が得られることが確認された。2.歯頸側象牙質辺縁においては、両ベニア修復物ともCPB群で試料の約7割に漏洩が認められたのに対し、CLB群,SBD群およびPAN群では有意に減少した。3.切縁側形態が非被覆型のポーセレンベニア修復物のCPB群で歯頸側辺縁における漏洩が認められた1症例に、ベニアの亀裂が認められたが、他の3種の接着材を用いた群では亀裂の発生は皆無であった。以上の結果から、象牙質面を酸処理した後プライマー処理を施すCLB,SBDおよびPANをラミネートベニア修復物の接着材として用いることにより、プライマー処理を施さない従来の接着材と比較して象牙質辺縁における漏洩を有意に減少させることが可能で、さらにベニアの亀裂の発生をも阻止することが可能であると考えられた。
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