Project/Area Number |
07771754
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
日野 扶美子 (河本 扶美子) 広島大学, 歯学部, 助手 (50263710)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 歯根膜細胞 / ALP ase / 細胞老化 |
Research Abstract |
歯根膜は、加齢に伴い歯根膜腔の狭窄や線維の退行性変化が観察され、これらの変化は歯周組織の再生に重要な影響を及ぼすと考えられている。しかし、歯根膜組織の加齢変化については、従来より組織学的な研究報告は多くなされているものの、in vitroの系を用いて細胞機能を研究した報告はほとんど見当たらない。そこで、本研究では、ヒト歯根膜細胞の細胞老化に伴う性質の変化を解析するため、若年者の歯根膜組織から線維芽様細胞を分離して、継代後の細胞動態について、増殖能と石灰化機能と密接な関連が示唆されているアルカリホスファターゼ(ALPase)活性を検討し、以下の結果を得た。 1.本細胞は継代数の増加に伴い、増殖速度が低下し、飽和密度が減少した。また、晩期継代時には、大型細胞が出現するなど形態的に不均一が観察された。 2.本細胞のALPase活性は、晩期継代時には、培養早期に比べ、コンフルエントからの上昇レベルが低下していた。なお、対照のヒト歯肉由来細胞はALPase活性をほとんど活性を示さなかった。 3.晩期継代時における小型と大型細胞群の比較では、両者の細胞容積と増殖能およびALPase活性との関係は、若い細胞と老化細胞の関係に類似していた。 以上により、本細胞系は歯根膜の特性を維持した正常ヒト歯根膜細胞系であり、ヒト歯根膜細胞のALPaase活性は、加齢に伴い低下を示した。この変化は、継代に伴う増殖能のし低下と細胞の大型化と関連していることが示された。
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