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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
ddyマウスにPCB,PCDF,PCDDを投与し経日的に屠殺し舌,頬粘膜,歯肉の病理組織学的検討を行った。HE染色による光顕所見としては、腮序依存的に投与後7日をピークとして空胞変性等の変化がみられた。同様に、電顕的に空胞様変性,ライソゾームの変化、小胞体をはじめとする膜様構造物の変化がみられた.その変化の原因を調べるため、免疫組織化学的検討を行った。空胞様変性の周囲にcathepsinをはじめとするライソゾーム系酵素の集積がみられ、細胞内の様々な変化にライソゾーム酵素が関与ていることが示唆された。増殖因子及び接着分子に関する因子の細胞内局在は、対照群と比較し、変化がみられなかった。 組織学的実験と同様の実験系で生化学的検討を行った。すなわち、屠殺したマウスより舌、歯肉、頬粘膜を切除し、ホモジナイズ後、各種酵素活性の測定を行った。 組織変化のおこる前に、薬物代謝酵素(AHH,UADPH-cytahrome c reductase等)の上昇がみられ、ひき続き、ビタミンA及びβカロチンの量の減少がみられた。これらは肝や唾液肘における変化と同様のものと考えられた。又、組織変化と同時期にライソゾーム酵素の誘導がみられた。 一方増殖因子、接着分子は大きな変化がみられなかった。 以上のことより、有機塩素系化合物による口腔組織の変化は、ライソゾーム酵素及びビタミンAの欠乏によるところが大きいと考えられた。
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