Project/Area Number |
07771974
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小飼 英紀 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60205359)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 顎関節 / 数学モデル / シミュレーション / 関節内力 |
Research Abstract |
顎関節の数学モデルを用いたシミュレーションの手法により正常な開閉口運動の再現および生体における急速顎運動に近似させたシミュレーションを行い、開閉口時の下顎頭、円板動態および関節内力を解析し、関節内力の大きさ、作用点を計測し、以下の知見を得た。 1,正常顎関節:開口角0度から9度までは、関節反力はほぼ0で、反力作用点は0度と3度では円板後方部で、開口角9度以降は関節円板中央部に移動する。そして9度を超えると反力が生じ、開口に伴ってなめらかに増大し、最大開口位で最大となる。このときの反力の値は約18Nであった。閉口に移った直後、反力作用点は関節円板中央部に保ったまま関節反力は一気に低下しその後9度前後まで緩やかに低下し、9度以下では反力はほぼ0となり反力作用点は円板後方部へ移動していく。 2,急速顎運動に近似させたシミュレーション:開口が始まると3度で反力作用点が関節円板中央部へ移動し、6度で反力が生じ始める。その後なめらかに増加し、開口角27度で最大となりそのときの反力は19.5Nであった。閉口時には18度付近まで反力作用点は関節円板中央部にあるが、さらに閉口すると反力が掛かったままで反力作用点は関節円板後方部へと移動していく。この結果から、速い開閉口運動では、開口時と閉口時では下顎頭の滑走が先行することにより反力作用点の移動の仕方が異なり、開口時には反力作用点が早期に関節円板中央部に移動し安定状態となるのに対し、閉口時は、滑走が先行することにより、開口に伴って伸展した関節包が急速に弛緩する結果下顎窩下顎頭間隙が拡大するため、下顎頭は関節円板中央部から離れて、関節円板後方部に対して反力を保ちながら後方へ滑走し、閉口する事になるものと考えれれた。
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