Project/Area Number |
07771976
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
串田 東作 昭和大学, 歯学部・第2口腔外科, 助手 (60234423)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 多形性腺腫 / 軟骨形成 / コラーゲン / フィブロネクチン |
Research Abstract |
多形性腺腫は、口腔内においてもっとも多く見られる唾液腺腫瘍であり、大きな特徴として軟骨の形成を認める。しかし、その形成機序および病態については明らかでない点が多い。軟骨組織の形成には多数の基質蛋白質あるいは細胞の分化、増殖因子が存在するが、その中で主なものはコラーゲンやフィブロネクチンであり、中でも軟骨、骨組織にはコラーゲンタイプI、II、IV、XおよびXIの関与が知られている。これまでわれわれは、病理組織学的に多形性腺腫と診断された標本を用いて、軟骨様組織が認められた症例についてコラーゲンタイプI、II、Xの局在を検索し、それぞれのコラーゲンが多形性腺腫の組織内に存在することを明らかにした。またこれらのコラーゲンは軟骨細胞様細胞の分化とともに発現が変化し、それが軟骨の石灰化あるいは骨化に深く関与していることが推測された。一方、フィブロネクチンは細胞の分化、増殖さらにコラーゲンと細胞との接着に関与しているといわれている。今回は、コラーゲンとフィブロネクチンとの関与について蛍光抗体法を用い検討した。フィブロネクチンとコラーゲンタイプIの染色部位はほぼ同じであった。しかし標本をヒアルロニダ-セ処理するとコラーゲンタイプIIの染色部位にほぼ同じであった。これらのことは、フィブロネクチンが、前駆軟骨細胞の性質を持つ細胞、間質に認められたが前石灰化、石灰化部位には認められなかった。しかし、ヒアルロニダーゼ処理すると、この部位にも存在が確認できた。以上のことより、フィブロネクチンは、様々な分化過程においてその発現状態が変化することがわかった。
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