Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
口腔扁平上皮癌9例について検索をおこなった。全9例中2例に組織学的に頸部リンパ節転移を認めた。また,対照として口腔領域良性腫瘍8例についても同様の検索を施した。 1.Ag-NORs数の検索 Howell & Blackの one step法をを若干改良した方法にてAg-NORs染色を施し,1000倍光顕下にて核内平均Ag-NORs数を検索した。その結果,口腔扁平上皮癌原発巣における核内平均Ag-NORs数は9.24であった。また,口腔領域良性腫瘍の核内平均Ag-NORs数は7.74であった。 2.hst-1,int-2の検索 hst-1,int-2遺伝子の増幅は,サザンブロット法にて検索した。hst-1プローブとしてpORF1をint-2プローブとしてint-2 SS6 のインサートを使用し,ハイブリダイゼーションをおこなった。電気泳動はアガロースゲルにておこなった。その結果,今回検索した8例については原発巣におけるhst-1,int-2遺伝子の同時増幅は見られなかった。また,良性腫瘍についてはいずれの遺伝子も増幅が認められなかった。 3.腫瘍内血管の検索 腫瘍内血管はHE染色標本より検索したが、HE染色では血管内皮細胞の判別および,画像解析装置による二値化処理が困難であった。しかし、HE染色標本よりも明らかに腫瘍内血管と判別できるものにかぎり,血管周囲の腫瘍細胞における平均Ag-NORs数を検索したところ10.03と多い傾向を示した。今後,第8因子関連抗原を用い血管内皮細胞を特定するとともに、さらに症例を増やし、詳細に検討を行う予定である。
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