Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
近年腸内細菌叢の改善作用などのすぐれた生理学的特性を有するさまざまなオリゴ糖が広く食品に利用され、乳児用粉ミルクにも添加されている。β-Galactosyl lactose(GL)はlactoseの非還元末端にGalactoseがβ結合したものであり、β(1→4),β(1→3),β(1→6)の結合様式をもつ3種類のβ-Galactosyl lactoseを用いて,そのウ触原性を調べる目的で、口腔レンサ球菌と歯垢における代謝の様相を調べた。 [材料および方法]^<4->β-Galactosyl lactose(4′GL)はユニチカ株式会社、^<3-,6->β-Galactosyl lactose(3′GL,6′GL)は雪印乳業より提供を受けた。純度はいずれも95%以上であることが確認されている。用いた菌株:Streptococcus(S.) sobrinus 6715, S.mutans Ingbritt, V403, GS5, JC2, S.sanguis ATCC 10556,15914,35105,S.oralis ATCC 10557,S.milleri 10707の10株。口腔レンサ球菌による代謝の可能性を調べるために、0.2%の糖を添加したTTY培地1)によるその資化性を調べた。資化性はGlucose添加培地を陽性対照、糖を添加しないものを陰性対照とし、24時間培養した場合の660nmにおける吸光度を測定し百分率で現した。歯垢による酸産生については、歯垢を50mMリン酸緩衝液に懸濁した後、終濃度1%になるようGLを添加し、pH低下カーブを得た。 [結果]用いた5株のmutans streptococciはいずれの糖も明確には資化しなかった。4′GLはS.sanguis ATCC 15914,35105,S.oralis ATCC 10557,S.milleri 10707の4株が資化した。10707は6′GLを資化する可能性があるが、その他のいずれの株においても3′GL, 6′GLは明確には資化されなかった。3種類のGLは、いずれも歯垢によってわずかながら代謝され、酸産生の基質になることがわかった。
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