Project/Area Number |
07772019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
金 鐘秀 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50262449)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 再植歯 / 歯根膜神経 / 免疫組織化学 / 層板小体様終末 / 自由神経終末 / マイスネル触覚小体様神経終末 / 線維構築 |
Research Abstract |
再植歯を対象とした矯正治療の最適開始時期を検討する上で必要な基礎データを得る目的で、イヌ再植歯歯根膜の治癒過程、特に歯根膜神経の再生過程について組織学的、電子顕微鏡学的及び免疫組織化学的に検索した。 材料として雑種成犬20頭を用いた。麻酔下で第一前臼歯を抜歯し、生理食塩水にて洗浄して直ちに抜歯窩に戻し、再植後1、2、3、4週目に0.1Mリン酸緩衝液で緩衝した4%パラホルムアルデヒド液(pH7.4)で灌流固定を行い、再植歯を含む顎骨を摘出した。試料は脱灰後、パラフィン包埋切片または凍結切片とし、組織観察および抗protein gene product9.5(PGP9.5)血清を用いた神経の免疫染色を行った。また、一部の試料は後固定後、Epon812に包埋し、超薄切片を透過型電子顕微鏡にて観察した。 歯頚部と根尖部付近では、既に再植後1週において歯槽骨と歯根を繋ぐ線維連絡が認められ、再植後3、4週に歯根膜全域に豊富な血管網と太い歯根膜線維が再生していた。再植後1週では歯根膜内PGP9.5免疫陽性神経はほとんど認められず、根尖付近の歯槽骨寄りの歯根膜にわずかに見られるのみであった。再植後2週では根尖部付近の既存の太い神経線維束から歯根中央部まで上向する多数の陽性線維が認められ、根尖部には複雑に分枝する細い陽性線維の終末が観察された。術後3週には分枝した陽性の終末様構造が太さと分布密度を増し、4週にはそれらが典型的な樹枝状を呈していた。電顕的観察によりこれらが層板小体様終末および自由神経終末であることが確認され、またマイスネル触覚小体様神経終末も認められた。以上の結果より、イヌ再植歯では歯根膜知覚受容器の再生は術後2週に急速に進行し、線維構築も含めて歯根膜の再生が術後4週でほぼ完了することが示唆された。
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