Project/Area Number |
07772038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中尾 さとみ 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00244252)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 思春期顎関節症 / 個人内変動 / 生育歴 |
Research Abstract |
本研究において、顎関節雑音(主にクリック音)、開口障害、疼痛(運動時痛、触診痛、自発痛)の3症状のうち1つでも症例がみられた場合を、顎関節症と判断した。 思春期顎関節症の個人内変動を調査するために、高校1年生307名を以下の3群に分類した。顎関節症症状のみられた顎関節症群、顎関節症症状はないが咬合に問題のある不正咬合群、顎関節症症状も咬合も問題のない正常群である。対象者は、高校2年から3年の間に計5回の調査を行った。調査項目は、臨床診査による顎関節症症状(徴候)と、高校2年の春に行った生育歴に関するアンケート調査である。5回の調査結果から、高校2年の春、高校3年の春と秋の3回の結果を選び、症状の変動パターンを5つに分類した。 顎関節症群では、22名(19.3%)の者が、その後3回の調査において徴候が全くみられなかった。一方、顎関節症群の88名(77.2%)が、その後3回の調査で1度でも徴候がみられた。不正咬合群と正常群で、その後3回の調査でも全く徴候がみられなかったのは、それぞれ72名(61.5%)、50名(65.8%)であった。徴候が1度でもみられたのは、不正咬合群で41名(35.0%)、正常群で26名(34.2%)であった。しかし、両群ともにその8割以上が、徴候が消失するタイプと変動するタイプであった。 我々は、生育歴についてのアンケート調査から、顎関節症症状の自覚と生育歴との間には、顎関節症の病因と考えられる因子がいくつか認められることを報告してきた。今回の調査では、顎関節症症状(徴候)の変動パターンとアンケート調査による生育歴との間に、関係が認められなかった。このことから、徴候の変動については、別の因子が関与していることも考えられた。
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