疫学的評価方法を用いた不正咬合の人類学的特徴に関する研究
Project/Area Number |
07772042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
加藤 恭裕 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40264999)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 不正咬合 / Denatal Aesthetic Index / 疫学 / インドネシア・バリ |
Research Abstract |
不正咬合の発現状況を疫学的評価方法を用いて調査するために、われわれはこれまでDenatal Aesthetic Index(DAI)を用いた比較研究を行ってきた。今回、インドネシア・バリ島在住の青年を対象としてこのDAIを用いた不正咬合の発現的特徴に関する疫学調査を行った。 対象としてインドネシア・バリ島在住の18歳から31歳の青年の歯列模型を採取し、歯列咬合状態の明らかな173名(男85名、女88名)の歯列模型を用いて不正咬合の評価を行った。評価方法はConsらの方法に従って行い、この結果を既に報告されている日本人、台湾在住の中国人、およびConsらが報告したアメリカ人(白人)、アメリカ原住民の各集団に結果と比較し、インドネシア・バリ島青年における不正咬合の発現状況について考察した。バリ島青年におけるDAI値の平均値±標準偏差は、男性31.2±6.88、女性30.5±7.38、男女計173名では30.8±7.13であり、平均値では男女間に有意な差は認められなかった。次にすでに報告されている各集団の評価結果との比較を行った。バリ島青年と各集団のDAIの平均値をt-testを用いて比較した結果、台湾在住の中国人、アメリカ人(白人)に較べて有意(p<0.01)に審美性の劣る歯列を有しているものが多い傾向が認められた。しかし、日本人、アメリカ原住民との間には有意な差は認められなかった。DAIは一般人の歯列審美性感覚を基準とするものであり、DAI値が高いことはすなわち歯列審美性の低い歯列であるといえる。今回の結果から、バリ島青年における不正咬合の発現は、日本人やアメリカ原住民と非常に近似しており、台湾在住の中国人およびアメリカ人(白人)に較べて審美性の低い歯列を有するものが多いと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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