Project/Area Number |
07772087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白井 隆一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (80183838)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 有毛分裂阻害剤 / キュラシンA / 不斉合成 / 全合成 / チューブリン / シクロプロパン / チアゾリン / 微小管 |
Research Abstract |
有糸分裂阻害剤キュラシンAの不斉全合成 キュラシンAはらん藻Lyngbya majusculaの生産する新規な抗腫瘍性有糸分裂阻害剤であり、特徴的なシクロプロパン環、脂質部分とチアゾリン環より構成されている。現在、その立体選択的不斉全合成の最終段階にある。 1、シス-3-メチルシクロプロパンカルボン酸の不斉合成 容易に入手可能なL-酒石酸を原料とし、ビス-シスオレフィンの立体選択的シクロプロパン化反応を経由し、シス-3-メチルシクロプロパンカルボン酸の不斉合成を達成した。その光学純度は中間体のMTPAエステルにて決定し、99、5%ee以上であることを確認した。 2、脂質部分の不斉合成 ゲラニオールより数工程で得られるジエンアルデヒドに対しキラルなアリルチタン試薬を反応させ、付加体であるホモアリルアルコールを不斉合成した。その光学純度をMTPAエステルにて99、5%ee以上であると決定した。さらに数工程を経てホスホニウム塩とし、D-システインより合成したアルデヒドとのカップリング反応により脂質部分の合成を完了した。 3、チアゾリン環の構築 合成完了した脂質部分を脱保護の後、シス-3-メシルシクロプロパンカルボン酸のチオールエステルとしてカップリングさせ、キュラシンAの不斉全合成の完結を目指し、最終的なチアゾリン環の構築を現在検討中である。 4、本合成法は合成経路の柔軟性・高い立体選択性に優れており、構造活性相関を明らかにするための新規類縁体の合成も併せて検討している。
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