Project/Area Number |
07772092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
桐原 正之 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (40262539)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | シクロプロパノール誘導体 / 超原子価ヨウ素 / phenyliodine(III)diacetate / phenyliodine(III)bistrifluoroacetate / iodoso(III)benzene / iodoxy(V)benzene / (‐)‐ピニジン |
Research Abstract |
超原子価ヨウ素化合物によるシクロプロパノール環開裂法の高選択性増炭反応への応用の一般性を確かめるため、各種のシクロプロパノール誘導体を酢酸中でphenyliodine(III)diacetate(PIDA)と反応させた。その結果いずれの場合も収率良く目的のオレフィン性カルボン酸が得られた。さらにこの反応は化学選択性が高く、二重結合、エポキシドが共存しても障害とならぬほか、シクロプロパン環上に酸素置換基がないと開裂反応が進行せず、反応溶媒としてメタノールやエタノールのようなアルコールを用いると対応するエステルが生成することも見いだした。 PIDA以外の超原子価ヨウ素化合物も検討した。メタノール溶媒中でphenyliodine(III)bistrifluoroacetate(PIFA)と反応させたところ反応時間は大幅に短縮し5分以内に反応は完結した。(PIDAを用いた場合は反応終了まで7時間必要とした。)iodoso(III)benzene、iodoxy(V)benzeneを用いた場合にはメタノール溶媒中では全く反応は進行しなかったが、酢酸溶媒中では反応が進行し、オレフィン性カルボン酸が収率良く得られた。さらにトリフルオロメタンスルホン酸のような強酸触媒がこの反応を促進することも見いだした。 この増炭開裂反応を応用して天然物合成を行った。まず含窒素架橋双環系化合物を不斉塩基で光学活性エノールシリルエーテルとし、これをシクロプロパン化した後PIDAで環開裂を行ない光学活性ピペリジン体を合成した。この化合物を用いてピペリジンアルカロイド・(‐)‐ピニジンの不斉合成に成功した。
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