Project/Area Number |
07772115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田村 修 明治薬科大学, 薬学部, 助手 (30257141)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | α-アルコキシカルボニルニトロン / 幾何構造の固定 / 光学活性 / γ-ヒドロキシ-α-アミノ酸 |
Research Abstract |
α-アルコキシカルボニルニトロン(1)の1,3-双極子付加反応は1の双極子付加活性が高いこと、また付加体のN-O結合を還元的に開裂するとγ-ヒドロキシ-α-アミノ酸構造となることから、生理活性物質等の合成にしばしば用いられている。1は室温においても(E)-体と(Z)-体の平衡混合物があることが知られているため、1を(E)-または(Z)-体のどちらか一方に固定して1,3-双極子付加反応が行うことができれば、その反応はより立体選択的になると考えられる。そこで、環により(E)-型に固定した光学活性な1として(R)-5,6-ジヒドロ-5-フェニル-1,4-オキサジン-2-オン(2)をデザインした。このニトロン(2)は、市販の(R)-フェニルグリシノールを出発原料として、まず、アミン部を間接酸化してヒドロキシルアミンに導き、次いでメチルグリオキシレートと縮合し、最後に酸で環化して合成した。またそのエナンチオマーも同様な手法で合成した。2の反応活性は予想どおり高く、エチルビニルエーテルとの反応は常圧、室温で進行し、立体障害が少ない面からのexo付加した化合物が主成績体として得られた。他のオレフィンも同様な様式で反応し対応する付加体を高収率で与えた。また、シクロペンテンを用いて得られた付加体の両エナンチオマーを加水素分解し、ベンジル位およびN-O結合を還元的に切断した誘導体に変換後、光学活性なHPLC分析を行ったところ、その両者共99%ee以上の光学純度を有することがわかった。このことから、今回合成したニトロン(2)はその合成過程や環化付加段階でラセミ化を全く起こさずγ-ヒドロキシ-α-アミノ酸誘導体の合成に大変有用であることが明らかとなった。
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