植物培養細胞および生体触媒を利用した生物活性物質への化学変換研究
Project/Area Number |
07772117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
村上 啓寿 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (00210013)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | カルス / アマチャ / エルテラーゼ / サポニン / ジヒドロイソクマリン / アシルトランスフェラーゼ / 再分化植物 / 幼苗 |
Research Abstract |
申請者の研究室で多数の生物活性成分を見出している生薬、甘茶の基原植物であるアマチャ葉のカルス誘導を検討し、LS基本静置培地に各種植物成長ホルモン(2, 4D, IAA, NAA, Kinetin, 4-PU)を添加し、25±1℃, 4000lux白色光及び暗黒下(12h毎)の条件下で、カルスを誘導することに成功した。さらに、幼苗、再分化植物体への誘導にも成功し、それらの主二次代謝産物をHPLC分析することにより比較検討した。その結果、暗黒下で培養したカルスには、主成分としてクマリン類、フラボノイド類及びそれらの配糖体が含有されていたが、アマチャ葉の主成分であるジヒドロイソクマリン類はほとんど認められなかった。しかしながら、蛍光灯照射下のもとで培養したカルスは、クマリン類、フラボノイド類とともに、ジヒドロイソクマリン類を産生する能力のあることを見出した。また、幼苗や再分化植物も、ジヒドロイソクマリン類を産生し、アマチャ葉とかなり類似した成分パターンを示した。現在、本カルスの大量培養を目的とし、液体培養の条件の確立を検討している。今後、これらのカルス間のDNAレベルでの比較検討を行うとともに、ジヒドロイソクマリン類の生合成系に関与する酵素の単離、構造決定を進めていく予定である。 また、安価に入手できるエステラーゼを利用した抗発癌プロモーション作用の期待される糖脂質の合成法を開発するとともに、エステラーゼの作用により生合成されたと考えられる分子内にアシル基を有する種々の生物活性サポニンを単離し、その化学構造を決定した。現在、これらサポニン類の含有されている新鮮植物体ニエステラーゼ及びアシルトランスフェラーゼの存在を確認しており、これらの植物のカルス誘導も検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)