Project/Area Number |
07772129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Kitasato Institute |
Principal Investigator |
富岡 伸夫 社団法人北里研究所, 生物機能研究所, 研究員 (20202202)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 計算化学 / ドッキングスタディー / プロテインキナーゼ / サイクリックAMP / 酵素阻害剤相互作用 / 分子力場計算 / 薬物設計 |
Research Abstract |
本研究では、当研究者らがこれまでに開発してきた計算化学的手法による酵素-薬物間相互作用の解析方法(ドッキングスタディー法)の有効性を確認し、方法をさらに改良することを目的として、同方法によるサイクリックAMP依存性プロテインキナーゼと阻害剤との相互作用の解析を行なった。 計算の対象とした酵素はマウスのサイクリックAMP依存性プロテインキナーゼで、ATPとペプチド性阻害剤との複合体の結晶構造解析による立体構造を用いた。ドッキングスタディーの対象とする阻害剤としては、天然由来のstaurosporin、合成阻害剤のH7,H8,H89などを用いた。計算には当研究者らが開発したプログラムGREEN、ADAMを用い、阻害剤の可能な結合様式を網羅的に探索し、得られた複数の酵素-阻害剤複合体構造モデルについて、分子力場計算による最適化を行なったのちに、相互作用エネルギーに基づいて最安定の複合体構造モデルを決定した。 計算の結果、対象とした阻害剤はキナーゼの酵素触媒部位中のATP結合サイトに、部分的に重なり合うような様式で結合するものと推定された。Staurosporinが結合サイトの入り口付近に結合するのに対して、H7,H8は結合サイトの奥に結合することが可能であると推定され、staurosporinとH7,H8の阻害が互いに非拮抗的であるという実験事実を説明できる結果が得られた。本研究で推定された阻害剤の結合様式は、新たな阻害剤の開発や改良にも役立つことが期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
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