Project/Area Number |
07772132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澁川 明正 京都大学, 薬学部, 助手 (30170913)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | キャピラリー電気泳動 / β-ガラクトシダーゼ / o-ニトロフェニル-β-ガラクトシド / 酵素反応 |
Research Abstract |
酵素の反応速度や基質親和性の評価、あるいは、至適反応条件の検討のためには、一連の酵素-基質混合試料を分析する必要があり、操作が繁雑であるとともに解析に要する試料量が多いという問題点がある。そこで、キャピラリー電気泳動を用いて酵素反応を簡便に解析できる超微量分析法の開発を試みた。モデル酵素-基質として、β-galactosidaseとo-nitrophenyl-β-galactosideを使用した。 内径75μm、長さ50cmの溶融シリカキャピラリー先端付近に28%ケイ酸カリウム水溶液を導入後、高温度のニクロム線にキャピラリーの一部分を瞬間的に接触させることにより、キャピラリー内部フリッツを作成することに成功した。次に、基質や反応生成物(o-nitrophenol)の吸着を防ぐためにキャピラリー内表面並びにフリッツをリニアなポリアクリルアミドでコーティングした後、酵素固定化用リガンドであるトレシル基を結合した樹脂に酵素を反応させ、得られた酵素固定化樹脂をキャピラリー先端に長さ2mm程度になるように充填した。泳動緩衝液であるMOPS緩衝液(pH7.5)を満たした後、2.5〜20mMの基質溶液を5秒間吸引して30秒間酵素反応させた後、電気泳動を開始した。基質は電気的に中性なので泳動されないが、反応生成物は負電荷を有するので正極側に移動して、そのピークが検出された。即ち、キャピラリー内部で酵素反応を行うとともに生成物を検出することに成功した。基質濃度の逆数をx軸に、生成物のピーク面積の逆数をy軸にプロットすると、直線関係(R>0.98)が得られ、その傾きをy切片で割ることにより、ミハエリス定数を評価できた。今回使用した酵素固定化充填剤量は極微量(<1μg)であり、基質溶液の吸入量も超微量(<10nL)であった。
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